2010年06月21日

山羊を見つめる男たち、を見つめながら無事帰国。

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結局夕べは、夜中3時ごろにアパルトマンへ戻り、最低限の準備&お化粧を落として気絶。2時間ほど寝て飛び起き、掃除もままならない部屋で、まるで夜逃げのごとくスーツケースに荷物をどしどし入れてゆく。A型の人が皆、几帳面かどうかは知らないが、A型の私は、ことに自分が気にしている領域に対して(たとえば、トイレ、とかこの引き出しの中、とか)異様な几帳面さを見せる。重ねて言うが`すべて’ではないところが、非常にアンバランスで自分勝手だと思う。そうゆう、気に入った領域の中に、スーツケースの中も入るのだけど、今日ばかりはそんなこだわり知ったことかと荷物を詰めに詰める。どう考えても、大家さんが鍵を取りにやってくる時間に間に合わないのだ。整理されていない荷物を、これまた整理されない状態で詰めてゆくのは、まさに生理的な不快さを感じるが、半ばウワウワ叫びながらなんとかかんとか時間までに荷造りを終え、無事に部屋を引き渡した。今回はいつもより少しだけ長めに滞在できたとしても、やっぱりパリはあっという間だった。過ぎた時間を短く感じるのは、その時間が楽しかった証拠だと思いたい。

私と同じく、やはりほとんど寝ていないよちこが、空港まで見送りに来てくれた。送られるほうは幸せだが、見送る方はとても寂しいと思う。毎回、私たちのどちらかは、この空港での別れ際、泣いてしまうのだけど、今回は互いになんとか泣かずに済んだ。今回もありがとね。姉妹のような友よ。

AIR FRANCEの飛行機に乗り込んだ途端、気絶。気がついたら、もうずいぶんと上空にいた。
寝たり、食べたりしながら映画をがんがん見る。`アバター'は、意外とよかった。`プレシャス’は、思ったよりも琴線に響かなかった。すこぶるよかったのは`The men who stare at goats-山羊を見つめる男たち’。今回の滞在中、パリ市内ではほぼ終わりかけている映画だったため、タイミングが合わなくて見れずじまいだった噂の作品。実話が元になっているこの物語ーーヴェトナム戦争後、疲れ果てたアメリカ軍が半ば幻想のごとく、しかしものすごく真摯に立ち上げたのが`第一地球大隊’という特殊部隊。ここ、何をする部隊かと言うと、超能力の資質を持つ兵士を訓練し、生物を見つめるだけで殺すことを目的としたもの。その訓練の様子のあほらしさからは「平和っていうのは、馬鹿みたいに見えるものなんだな。」とおかしな深さの感慨を与えてくれる。ジョージ・クルーニー製作&主演、この舞台にさぐりをいれるジャーナリスト役のユアン・マクレガーの翻弄されっぷりもナイス。どこまでが本気なのか?それともすべてがギャグなのか?!これが実話というのがそら恐ろしいが、戦争の悲惨さを笑いの角度で鋭くえぐりとった新感覚の戦争映画と言えるかもしれない。日本でもきっとこれから公開されるだろう。必見。

それと、今年のカンヌ映画際に出展された、エミール・クストリッツァ監督のマラドーナのドキュメンタリーフィルムがとてもよかった。マラドーナってめちゃくちゃだけれど、生き物としてやっぱりめちゃくちゃ魅力的だ。劇中、エミールとマラドーナが試合をするシーンがあるのだけど、ボールがマラドーナに引き寄せられてゆくように見えた。ボールが恋するサッカー選手、それが神の子・マラドーナ。

たくさん映画が見れたのはよかったが、今回も飛行機が長時間揺れて、生きた心地がしなかった。たまたま最も揺れた時間帯に見ていたのが`プレシャス’だったので、画面を無理やり凝視しながら「ほ、ほらっ!!プレシャスの受けているこの仕打ちに比べたら、飛行機の揺れなんて屁でもないぃぃぃぃぃ・・・」と、自分にごまかしをかけるが、人様の辛い人生から受ける心の痛みと、今このときに体感している重力の恐怖はあまりにもかけ離れていて、ほとんど効果がなかった。

★Photo.
「先生!オレンジはおやつに入りますか?!」シャルルドゴール空港で、袋一杯のおやつをぼ〜りぼ〜り食べるの図。(小学生の遠足ですか?!)
posted by 猫沢エミ at 00:00| パリ | その他の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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