2010年08月08日

なんでもない、完璧な日曜日〜ピキの御霊を灯籠流し。

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夕べ、体ちゃんに`うぬぼれ刑事´でつられた精神ちゃんは、家に帰ってくるなり「うぬぼれ刑事が見たい!」とOに所望するも「あ?録ってないよ。」の、Oの残酷な一言で木っ端みじんとなり、わああああ!と暴れ出しそうになるも、すかざす体ちゃんが差し出した`週刊モーニング´に気を取られ、あっけなく東村アキコ女史の`主に泣いてます´で爆笑し、健やかな眠りに落ちた。

明けて、久しぶりに急ぎ仕事のない日曜日。何もない、こんなにも穏やかな気持ちの日曜日なんて、いったいいつぶりなのだろう…と思いながら、溜まった洗濯物を洗う。いつもは時間がないないと、アクロン系と普通洗剤系ぐらいにしか分けて洗うことのない衣類を、白いタオルもの、普通洗濯40℃もの、などなど丁寧に仕分けて洗ってみる。野菜をのせた白河ラーメンをお昼に作り、食べ、こちらもほこりまみれの部屋の掃除する。普段見て見ぬふりをしている換気扇も外して、丁寧に洗う。窓を開け放って空気を入れ替え、キャトルキャールを焼く。お菓子作りには平常心が必要なものだなとしみじみ思う。今日は、すべてが落ち着いているせいなのか、バターも卵も、とても素直に言うことを聞いてくれる。きっとおいしく焼きあがるに違いない。その予想通り、たっぷりと空気を含んだメレンゲがいい仕事をしてくれて、お店に出してもよさそうな黄金色のキャトルキャールが出来上がった。

日暮れどき、スタッフゆうこりんの誘いで、隅田川の灯籠流しへ行く。浅草の吾妻橋のたもとに作られた、灯籠流し会場受付で、まんなかにろうそくの立った紙製の灯籠をゆうこりんが一足先に買ってくれていた。ピキのために。ピキ。そうか、去年の今頃は元気にぴょんぴょんしていたっけ。風の通り道に、べたーと長く寝そべって「暑いにゃ…。」って文句言ってたっけ。今年は、茄子に割り箸の足をはやした乗り物に乗っちゃう存在になるなんて、誰が想像できたろう。少なくともママは、そんなことこれっぽっちも考えてなかったよ。

ピキの名前と、先日亡くなったばかりのおばあちゃんの名前を書いて流した。四十九日も終わっていないおばあちゃんの魂を流してもよかったのか、一抹の不安が残るが、ま、気持ちだから大丈夫じゃないのかな。(いい加減)それにしても、今日はやたらとピキによく似た白黒の猫を見かける。思わず立ち止まって、いつまでも撫でる。この子はピキではないけれど、やっぱりすべての猫が愛おしい。そして、すべての猫がピキではないことを知る。ピキにとてもよく似た猫は、世界中にたくさんいるのだろうけど、ピキと同じ猫は世界のどこにもいないのだ。それが死というものだ。なんて、なんて寂しい気持ちだろう。そして、寂しさが深ければ深いほど、一緒に過ごした時間が重く、かけがえのない奇跡だったことを知る。仏様のところに迷わずお帰り、ピキ。さようなら、また来年ね。

ああ、今日はいい一日だった。まれにしか訪れない`完璧な一日´だった。私の思う完璧な一日とは、豪華な食事も派手な人間関係も必要ない。自分が思い描いた通り、さくさく掃除ができたり洗濯ができて、おだやかな気持ちで読みかけの本が進んだり、そうゆうごくありきたりの連続で作られた日のこと。また、こんな日がくれば良い。心からそう思う。


Photo1.ピキの名前やイラストを描いた灯籠。ついでにごちそうも一緒に持ってお行き、
    と、お魚やギャートルズのアノ肉の絵も描いてみました。

   2.そうめん流しのような樋(とい)から、すごい勢いで川へ向かう
     灯籠。流しつつ、「あれ?おばあちゃんって、猫好きだったかしら?」
     なんて考えても後の祭なのであった…。

   3.ピキによく似た白黒ののら猫を、本当に今夜は何匹も見た。
     ピキがお友達に言って、用意してくれたの?


posted by 猫沢エミ at 00:00| パリ 🌁| ピキ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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