2010年12月01日

Mœbius ~TRANCE FORME

LIAISON−La fête de NOËL@渋谷Liaison 2010年12月18日(土)18:30 staet
ーチケットの予約が開始されています。限定30名様限り。パリのお土産つき♡ー


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モービュス。と、フランス語で発音すると、誰なんだかさっぱりわからないけれど、メビウス、と言えば「ああ!フランスのバンドデシネ(漫画)の巨匠、ジャン・ジローのことか。」となる人もいるやもしれぬ。(昨日のブログに引き続き。笑)

フランスでは知らぬ人のいない、有名な漫画家、モービュス。彼の大規模な展覧会が、今、カルチエ財団美術館で開かれていると、昨日3D作家の友達から聞いた。昨日は、モービュスがサイン会をしていたと聞き、残念…!とは思うが、昨日の私は、カンタン・デュピュの殺人タイヤの映画がどうしても見たい気分だったのだから、これでいいのだ。しかし、展覧会はぜひ見たいと思い、きっとファンがいるであろう、うちのMAC-graffitiメンバーに話をしたところ、すぐさま「行く行く!行かないと!って思ってたんだ。」となり、気温0℃、雪があわあわと降り注ぐ左岸のカルチエ財団美術館へ向かったのだった。

1Fと地下に展示された膨大なデッサン、原画は、こういったタイプの絵が好きかどうかは別として、とにかく掛け値なしのプロ魂を感じる。描くことが、空気を吸うくらい当たり前になるほどこの人は描いてきたのだろうと思う。歳を重ねるごとに、線は無駄がなくなり、迷いなどみじんも感じない勢いを増す。そぎ落とされた線はシンプルの極み、しかしアイディアはとてつもなく複雑で、気の遠くなるような細かな作業を施して世界を作り上げているのがわかる。時代によって、絵のタイプによって、多少感じるものは変われども、共通するのは、とてもエステティックであるということ。確かすぎるほどの技術で、ベタな言い方をすれば、基礎が理想的に出来上がっている。そのがっちりと揺るぎない基礎の上には、どこまで高く積み上げてもズレを生じない、巨大な世界が構築されている。その静かなエネルギーが、見る人を圧倒する。

ところで、モービュスは、日本アニメの巨匠・宮崎駿とも交流が深く、互いを尊敬し合っていると聞いた。モービュスの長女が生まれたときには、ナウシカという名前をつけたほど。なんだか素敵な話じゃないか。

ところで、今回の展覧会では、モービュスの世界を実際に3D映像化した映画の上映も行われている。3Dの飛び出す眼鏡をかけて見る、立体映像のモービュスの世界は…見てのお楽しみ〜。彼の生み出す緻密で血の通いまくった人物像を、CGで完全再現するのは無理というものだが、一見も二見も価値あり、です。

●Mœbius ~TRANCE FORME
 12/oct 2010~3/mars 2011
http://fondation.cartier.com/


Photo.Fondation Cartier pourl'art contemporain
(カルチエ財団美術館)の入り口に設置された
   モービュスの巨大な作品。彼が生み出した
   奇妙なキャラクターの下で、もくもくと仕事を
   するモービュスが描かれてます。この作品が
   映像で動くバージョンを、HPのトップから
   見ることができます!しかも、カーソルを
   いろんなところに合わせると、キャラクターが
   微妙に反応するのが楽しい。




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2010年11月23日

老舗剥製店・デイロールのカクテルバーティー

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今朝、原稿を送り終えてひとまず山をひとつ超えた感の火曜日。

日中、山のように溜まっているメールの返信をしたり、こまごまとした仕事を進めてから、夕方、7区にある老舗剥製店・デイロールのカクテルパーティーへよちこ女史とでかける。デイロールは、去年、原因不明の出火で店が半焼してしまった。館内にある、博物館級の貴重な剥製や資料がたくさん失われたが、その後、デイロールを支援する人たちからの援助も集まり、店が再建された。再建後、初めて店の中へ入る私。熊男と名付けた熊の剥製と、獅子蔵と名付けたライオンの剥製は無事なのだろうか…。

ところで、今日のカクテルパーティーは、デイロールの歴史的な資料ともいえる、クラシックな植物や動物などのポスターを集めた本の出版記念のため。集約した作家さん3名がいて、本にサインをしていた。私たちは、ワインを呑みながら、デイロールの優雅な展示品を楽しんでばかり。(館内の撮影は禁止なので、写真で見せられないのが残念。)剥製は、さすがに高くて手が出ないけれど、ここには美しい貝殻もたくさん売っていて、お土産や自分の部屋に飾り用としてお手頃な価格。宝石なんかじゃなくて、こんなきれいな貝をプレゼントしてくれる男の子がいたら、ぐっとくるだろうなあ…なんて思いながら眺める。

デイロールの後、近所のよちこ女史のおうちにて、晩ご飯をごちそうになる。あ〜、一山超えた後の友達ごはんはおいしいなあ…とくつろぐ横で、「ちょっと待って。これ、急ぎのメール…」とかたかた仕事する女史。私たちフリー稼業は、どこの国に住んでも同じようにいつも忙しいね。


Photo1. デイロール外観。メトロRue du Bacすぐ近く。
    知的なお店なので、ぜひみなさんもパリへ
    来る際には、足を運んでみてね。

   2.よちこ女史宅バルコンより、アンヴァリットと
     エッフェル塔の夜景を望む。





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2010年11月22日

真夜中のデコレーション職人

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さすがに精魂尽き果てて、目が覚めると昼を回っていた。

いつものこととはいえ、激しい1週間だった。しかし、これでのんびりできると思ったら大間違い。間髪入れずに12月10日発行号のBonzour Japon N°24の校了にむけての作業が待っている。私が受け持つ原稿の締め切りは、明日。先週も忙しいさなか、毎晩時間を見つけてブロックずつ書き進めていたのだけど、限界があった。残りの原稿と、その他、目を通さねばならない広告や全体のバランスなど、やることは山のよう。ああ、大きな雑誌ならば、他にライターさんに委託したりできるのかもしれないが、なんてったって、うちは少数精鋭(よく言えば)なんで、ひとりひとりの作業範囲と量が並みじゃないのだ。でも、いいこともある。携わる人が多ければ多いほど、紙面のカラーを統一するのも、何かを決定するのも時間がかかるけれど、ボンズールでは、直感、即決、即行動が鉄則で、その勢いみたいなものが、紙面に良い形で現れていると思うから。まだまだ至らない点も多いのですが。そこは、今後クリアしてゆく愉しいハードルとして、ポジティブに考えてます。

そうゆうわけで、目の下に森のくまさんがダンスしたまま、早速原稿を書き始める。そして、気がつけばふたたび朝。窓の外でかたかたと音がするので何かと思ってみやると、向かいのカフェの前に、朝も早くからクリスマスデコレーションの職人さんたちが、たくさんのオーナメントを並べて作業を始めた。ああ、クリスマスの季節だものなあ。今年も、シャンゼリゼやギャルリー・ラファイエットのイルミネーションがきれいなんだろうなあ。

パリに来てから、取材先以外、まだほとんど行けてないけれど、全部抜けたら出かけてみたい。朝、すべての原稿を日本に送り、猫入滅。南無−。


Photo.こうしたクリスマスイルミネーションを、自前で飾り付けるお店もあるけれど、
   大抵、高いところに設置せねばならないので、業者さんに頼むことが多いと、
   店をやっている友人に聞いた。






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2010年11月21日

きのこを求めて三千里〜実践!パリのリアル・フェット。

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ゆうべ、っていうか、さっき、っていうか。結局、料理のしこみをし続けて、気がついたら朝になっていた。

今日は長丁場だから、貫徹はなしだろ。徹夜しても、気力も体力も持っていたのは、30代前半まで。いくら顔が童顔でも身体はきちんとそれなりに歳を取っているものだから、もう貫徹は無理なのである。そんなわけで、少し寝る。ポトフーのいい匂いに包まれて。

11時、バスチーユのマルシェ前でみかちゃんと待ち合わせ。実は、昨日のクール・ドゥ・ヴァンセンヌのマルシェでどうしても買えないものがあった。それはきのこ。きのこが旬の今、フランスのきのこを紹介しないでどうするよ?!と、きのこを求めて追加取材と相なった。きのこといえば、昨年のボンズールでリヨン特集をやった際に食べた、ジビエときのこの天にも登るハーモニーが忘れられない。リヨンのあるローヌ・アルプ地方は、おいしいきのこがたくさん採れるものだから、朝採りの旬のきのこのおいしさといったらなかった。パリにも、近郊で採れるいろんなきのこが、きのこ専門スタンドに並ぶのだけど、そういえば、私の故郷の福島でも、子供のころにおばちゃんが街角にゴザを敷いて、朝採りのきのこを売ってたっけなあと思い出す。子供の頃に、自然のおいしいきのこを散々食べて育ったからなのか、今でもきのこは私にとって、大大大好きな食材だ。だから、ぜひ紹介したいのと、きのこって、たとえばそれが日本のものでも、知らないとなかなか買うのが難しい食材でしょう?そんなわけで、ぜひボンズールの読者さんたちに、フランスのきのこを怖がらずに食べてもらおうとやってきた。

しかし、何もかもがいつもあるわけでないのが、フランス。ましてやきのこなんて、採れなかったらスタンド出さない、で終わるだろうし、一抹の不安が…。しかし、ありました!いそいそと、いろんな種類のきのこを買い込み、さっと撮影取材を終えてアパルトマンへ戻る。タクシーを呼び、鍋やら撮影用の脚立などを載せて、今日の取材場所である、バイイングオフィス経営女社長よちこ女史のアパルトマンへ。荷物を運び込んで、さてこれから再び撮影という段になり、自分が思ったよりも疲れていることに気づく。そりゃそうか。この1週間、とてもハードだったものなあ。しかし、疲れてるなんて言ってる場合じゃないのよ。現場はいつでも、やりなおしのきかない一回こっきりの勝負どころ。夜中までの取材撮影の間、事切れないよう、残り少ない気力体力のペース配分に注意しながら、どんどん仕事を進める。

料理撮影があらかた終わった頃に、今日のフェット参加者のフランス人の友達たちが続々とやってきた。ああ、ここから先は私も楽しまねば。仕事だけれども、実際にその場で普段のフェットのように主催者が楽しい雰囲気を作らねば、良い写真は撮れないもの。ボンズールでは、できるだけ`雰囲気の仕込み´はしたくない。皆で普段通りに料理を食べ、ふざけたり、ひとつのことを話し込んだりして、仕事だけれども普段通りに楽しいフェットは無事に終了した。

皆が帰った後、よちこ女史とみかちゃん、私は疲れた身体を引きずって、遅れてやってきたフランス人の友達とお茶を呑んだり片付けをして、夜半過ぎに帰宅。疲労困憊で、ベッドに倒れ込む。やったー…終わったー…いい写真、撮れたー…。



Photo1. 今が旬!ジロール茸。バターでソテーしても
    ごはんに炊き込んでも美味。

   2.牡蠣の殻開けレクチャー撮影中。ここの境目に
     ナイフを入れて…と。

   3.Bonzour Japon N°25の特集で紹介予定のお料理
     たち。ちょっぴり難しい、本場のフロマージュの選び方も、
     丁寧に解説します。もらい忘れのないよう!

   4.わいわいと、黙々と食べる、の、いつも通り盛り上がる
     パリのある一夜のフェット。


     
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2010年11月20日

マルシェで牡蛎70個の大人買い。

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朝10時、20区ナシオン駅前のクール・ドゥ・ヴァンセンヌのマルシェ前にみかちゃんと待ち合わせ。

今日明日は、Bonzour Japon N°25(2011年2月10日発行予定号)の特集〜パリでお料理第二弾、冬のメニューとパリのリアル・フェット(パーティー)の取材撮影。今年6月に発行したBonzour Japon N°21の`パリでお料理がしたい!´特集が、大変好評を博したため、
手前味噌ながら、わたくし、またもお料理好き編集長として登場させて頂くことになりました。

前回のお料理特集では、パリでキッチン付きの短期アパルトマンに滞在した人が作れるもの、という設定でいろいろレシピを考えた。今回も、基本的には同じ視点なのだけど、それに加え、作ったお料理をどんな風に皆で食べて楽しんでいるのか?までをお届けしようということになり、Fête=フェット/ホームパーティーの様子も撮影取材することになった。そのため、撮影用のお料理をちょこっと作る…だけでは足りず、実際、明日集まる友人の人数分の料理が必要ということで、マルシェにドカ買いしに来たというわけです。

しかし、今回借りているアパルトマンの近くにもマルシェは出るのだけど、なぜわざわざ20区のこのマルシェまで来たのかといえば、やっぱり私が長らく住んで通ったマルシェの方がどこになにがあるのか?どのスタンドが安くて高品質なのか?を知り尽くしているから、話が(取材が)早い!というわけ。今回、前菜として選んだ食材は牡蠣。このマルシェにはブルターニュから直接牡蠣を売りにくる業者さんが出ているはず…あったあった。うわ!しかも安い!大きさも十分でフレッシュな牡蠣が15個で5.5€(600円ほど)って、すごくないか?
いきなり頭から70個の大人買い。したのは良いものの、ずっ……しりと重い。その後、3kgの肉、野菜などを買い込んで、まるで行商のおばちゃんみたいな有様で、タクシーへ乗り込み、アパルトマンへ戻る。

その後、買った食材の物撮りを、日が落ちるぎりぎりの時間(夕方5時前)まで慣行。みかちゃんが帰り、私は明日のパーティー撮影のため、ひとりこつこつと牡蛎を開け、メイン料理のポトフーをくつくつと煮込む。時間かかるなあ〜。でも、こうゆう冬の日に、長々と料理の仕込みをするのもなかなか風情があってよい。なんて余裕かましていられたのは12時ごろまで。眠い!しかし、煮込まねば。仕込まねば…。

ところで、牡蛎の殻開けってなかなか面倒で難しい作業だけど、やればやるほど上手になるものだなあ。日本で、Oの誕生会のために、2〜300個の牡蛎を徹夜で開けたことがある経験が生きているのか、日本の牡蛎よりフランスの牡蛎のほうが、ずっと素直に開けやすいこともわかったりして。眠いなー…でもがんばろー…。


Photo1. 長らく修理&石の汚れ落としのため、作業台に覆われていたクール・ドゥ・
    ヴァンセンヌのモニュメントが、きれいさっぱり白い姿でお目見え。
    久しぶりに晴れた青い空とのコントラストが美しい。

   2.あらー!こんなにいい牡蛎がこんなにお安く!お隣の奥さんにも
     教えてあげなくっちゃ。と、思わずおばちゃん化してしまう
     良品ゲット。

   3.煮込んでおります…ポトフーをふた鍋分、煮込んでおります…

   



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